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『第2回志民カレッジ・エネルギー自立型社会を築く』研修レポート その2


2日目午前は、おひさま進歩エネルギー()原亮弘社長より、「自然エネルギーとまちづくり」というテーマで講演頂いた。2004年に環境文化都市を目指す飯田市や南信州で、環境型社会構築のために『市民ができること、市民でないとできないことがあるはず』という思いからNPOを立ち上げた経緯を説明。それを実現するためエネルギーに注目して、市民がお金を出してつくった発電所(市民発電所)に取り組んできたことを説明した。

最初の太陽光による市民発電所を設置した保育園では、発電量の多さをLEDのパネルで表示することで可視化。「おひさまの力で電気が生み出されている実感」が園児にも分かるようにして、家庭でも節電するようになったことを話された。また会社の行動指針としては、下記の4つの未来を目指していることを話されたが、明社の活動にも大きな示唆を与えるものであろう。

・エネルギーの地産地消

・コミュニティを自分達の手でつくる

・社会の流れを変えて社会を変える

・望む未来を選びとる

   参加者からは、素晴らしい取り組みなのでもっと全国に広がらないのかなど活発な質疑応答があった。
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   次に「エネルギー自立型社会を築く」と題して、山法師の平沢さんから発足の経緯や活動の取り組みが紹介された。日本の食文化のもっとも大切な大豆が自給率5%であることから、大豆の栽培に取り組んでいることや、日本の国土の70%を占める森林の活用ということで、林業や木材の活用にも取り組んでいることが紹介され、その意欲と熱心さに圧倒された。

   また地球温暖化が年々進んでかなり危機的な状況にきているという話しや世界の進んだ環境に優しい制度やまちづくりの事例については話しがあった。平沢さんは、コンクリートとプラスチックで覆われた無機質な日本の街の現状を憂いていた。エネルギーもそうだが、一生で一番大きな買い物である住宅も地元の和の素材を使うことで地域経済にも好循環を及ぼすことを力説されていたのが印象的だった。

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   午後からは、山法師が実際に耕している畑に行って、説明を受けた後、会員の宮崎さんによるそば打ち体験が行われ、大いに盛り上がった。

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  3日目は、南信州における「レジ袋無料配布中止」の取り組みついて、南信州レジ袋削減推進協議会今村良子会長からお話しがあった。
   
昔の農家はゴミのない生活。ゴミが出ても埋めれば土になるものばかり。中学ぐらいの時にビニールの製品が出て来て土に還らないものが増えてきた。便利な反面、壊れたらどう処理していいか分からない。ゴミが本当に増えてきた。また不法投棄も増えて、紙おむつなど生活のありとあらゆるものまで捨てられるようになった。一度使っただけで捨てるようなレジ袋を何とかなくそうと考え、平成207月に協議会を立ち上げ、それまで事業者、市民団体、行政が個々に実施していたものを一体になった地域全体の取組みを始めたこと、その後、地道な取り組みを通して、高校生や県全体に運動が広がったことを話された。取り組みが成功した要因としては、行政と市民が一体となったことや地道に有料化について業者に協力をお願いしたことを挙げた。
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400   最後に全員で今回のカレッジの振り返り、シェアリングを行った。参加者が一番感じたことは、やはり人材の大切さであった。一人ひとりが意識をもって、人・地域・環境に対する優しさ、思いやりを持つこと、そして自分の身近なところから実践し伝えていくことが大事ではないかということを話し合い、プログラムを終えた。

今回の志民カレッジでは、3日間テレビや新聞も読まずに、美味しい空気、素晴らしい眺めの中で、獲れたての新鮮野菜や果物を食して、心からのもてなしを受け、得難い経験と気付きを受けたことは間違いない。今後の活躍を大いに期待したい。

 

                                          (全国明社理事 永原伸一郎)